スーパーマーケットの食料品はどうして激安なの?
我が郷土熊本で起きた熊本地震で多くの被害が出ましたが、
その中でも私たちが普段利用するスーパーマーケットもかなり被害を受けましたね。
私の家の近所の水前寺サニーも建て替え中でもうそろそろオープンしますが、
コンビニなどで買うと高いので、
わざわざ足を伸ばして水前寺公園近くのロッキーまで買いに行くんです。
「安さ」が魅力ですよね。
この「安さ」に対してはどのスーパーも、
商品を安くするために様々な手法を取っているみたいで、
基本は人件費や流通の見直しによるコストカットや、
安価で大量に買い付けることによる薄利多売がベースですが、
それ以外にも様々な工夫をして「安さ」を実現しているみたいですよ。
たとえば「鶏のから揚げ」。
あなたも同じ鶏のから揚げでも専門店とスーパーとも値段の違い(約2.5倍)は、
ビックリしますよね。
なぜこれほどの値段で売り出せるのか。
調べてみると、
なんでもこのから揚げは、
昨日まで精肉コーナーで「鶏もも肉」として売っていたみたいで、
消費期限が近くなって20%引きしても売れなかったものなんですね。
つまり本来ならば捨てるはずの鶏肉を再利用しているんです。
だから、
調理時にかかる小麦粉や卵などの材料費、人件費を合わせても安く提供できるんですね。
こんな感じでスーパーにとって、
惣菜コーナーは消費期限切れの生鮮食品を「再利用」する重要な役割を持っているんです。
また惣菜に限らず魚や野菜も「延命治療」をしているんですね。
たとえば、
生食用としてサクで売られているマグロなどは、
包丁を入れれば「刺身」という加工品になり消費期限を延ばすことができますし、
それでも売れ残る場合は、
細かく刻んで「ネギトロ」にできるし、
野菜も、
カット野菜や天ぷらにすれば問題ないですよね。
またあなたの好きなコロッケも国産の牛肉や豚肉が売れ残った場合に、
翌日朝にすぐにミンチにしてコロッケに入れるんです。
それらの肉は元々品質が良いので、
冷凍食品のものに比べて格段においしいですよね。
あなたもご存じのように食品には、
消費期限を表示することが義務づけられていますよね。
この消費期限は製品の保存期間などの結果に基づき、
科学的・合理的な範囲で製造者が自由に決めることができるんですが、
一度ラベルに表示した消費期限を勝手に変更することはできないんです。
そのため、
消費期限が迫るとスーパーは加工したり調理して「別の商品」にしてしまうんですよ。
先に上げた「鶏もも肉」なら、
から揚げにすることで「生鮮食品」から「加工食品」にするようにですね。
それから、
あなたの弁当のおかずの定番である「たまご焼き」などは、
殻付きの卵ではなく、
工場で殻を割って精製する「液卵」を使っているそうですよ。
液体状なので卵として運ぶよりかさばらず、
輸送費も抑えられるから安いんです。
殻付きのものと比較して最大50%もコストカットになるんですね。
それだけではなく、
たまご焼きに「卵以外もの」を入れることで、
おいしさとコスト削減の両立を図っているものもあるんです。
ある大手スーパーでは、
たまご焼きに「豆乳」を加えて使用する卵の量を節約できるだけでなく、
たまご焼きがフワフワに仕上がるようにするそうですよ。
豆乳は卵に比べてはるかに安いので、
通常よりも2割程度安いコストで作れるそうです。
あとコンビニで買うと100~130円ぐらいする「おにぎり」を、
スーパーでは50~70円とかで売っていますよね。
これはおにぎりに「チョイ足し」をしているからだそうで、
時間が経ってもカチカチにならないように、
米を炊く際にサラダ油などでできた「炊飯油」を加えているそうです。
これを使うと、保存が利くとともに、
米に照りが出たり海苔がくっついたり、しおれにくくなったりする効果があるそうで、
寿司のシャリにも「炊飯油」が加えられることが多いそうですよ。
ちなみに、
コンビニの「おにぎり」は昔は炊飯油を添加していることが多かったようですが、
最近のコンビニでは酸化を避けるために添加しなことも多いそうで、
これは品質を向上させることでスーパーの「激安路線」に対抗するためみたいですよ。
そういった理由でスーパーより割高になっているんです。
他にも安い食品はたくさんありますが、
安い商品には必ず「秘密」が隠されていると思ってくださいね。
血のにじむような企業努力によるものもあれば、
「安かろう悪かろう」と判断されかねないものあります。
あなたも正しい知識で「いい買い物」をしてくださいね。
今日の担当はYOSHIDAでした。